人材育成

人材マネジメント

当社グループの人材マネジメントに関する基本的な考え方を「応用地質グループ人材育成方針」として制定しています。この方針では、社員一人ひとりの個性・強み・適性などを踏まえたキャリア形成や社員の自律的なキャリア形成支援、多様性を尊重し、働きがいのある職場形成のための人事制度の構築、教育研修システムの整備について定めています。

応用地質グループ人材育成方針の概要
  1. 組織による人材育成
  2. 社員の自主的な能力開発・スキル向上の支援
  3. 適正な評価実施と、社員の自律的なキャリアの形成の支援
  4. 実効性確認・評価に基づく人事制度等の改善

教育研修制度の充実

当社では、社員が能力を高め、現場で力を発揮できるように、キャリアアップ (能力向上) 教育、テーマ別教育、専門別教育、自己啓発を実施しています。

キャリアアップ教育では、社員がキャリアの階段を昇っていけるように、経営やマネジメントについて学ぶ研修を実施しています。

さらに、これまでに蓄積してきた知識・技術を継承していくための専門別教育も実施しています。事業所ごとにスキルマップを作成し、技術や技能に関する専門別教育やスキルマップに基づいた研修などを通して、社員の専門能力向上を図っています。

社員教育体系 (2024年12月期)

時代にあった人事制度の導入

当社では、2021年に「新人事制度検討委員会」を設置し、これからの時代に相応しい人事制度について検討してきました。

新しい人事制度は、事業部制のもと、それに相応しい働き方、貢献を評価し、社員が働きがいと成長を実感できる制度を目指しています。組織成果を上げるために、リーダーとメンバー間のコミュニケーションの充実と協働により、全員が目標を達成できるようチャレンジしていきます。

新人事制度の主なポイント
  • 組織成果と役割遂行を評価
  • 「協働」を評価し、組織成果への意識を醸成
  • 複線型人事 (マネージャーとスペシャリストの役割明確化)
  • 1on1面談によるコミュニケーションとPDCA推進

取り組み事例

専任指導員制

当社では、組織 (チーム) による社員教育の一環として、新入社員に対する専任指導員制度を導入しています。専任指導員制度とは、「新入社員」、基礎的な専門教育指導および社員教育指導を担う「専任指導員」、配属部門の責任者が務める「教育実施責任者」の3者がチームとなり、3者で協力して作成した「教育指導計画書」に基づきバランスの取れた人材を計画的に育成していく当社独自の教育システムです。

教育の進捗状況についてはチェックリストを用いて定期的にモニタリングすることで、好事例については水平展開するなど、新人教育の質を底上げするための取り組みも行っています。

経営者育成教育

応用地質グループは、「経営」の基本的な内容を学ぶ機会を社員に提供し、次世代の経営者の育成に取り組んでいます。

2022年は、計5回のプログラムを実施しました。プログラムは各回とも、事前課題、役員講話 (講師は社長、副社長、取締役が1名ずつ交代で講義をする)、経営の基本に関する講義、参加者によるグループ討論で構成しています。

今後もこの研修を継続して、応用地質グループの舵取りをする人材を育成していきます。

2022年の経営者育成教育プログラム
役員講話の論題

第1回:次世代の経営層に
第2回:サステナビリティ
第3回:OYOグループの財務に係る課題と対応
第4回:幹部職員の心構え
第5回:OYO Advance2023と今後の展望、価値創造

技術の伝承の取り組み

当社では、防災・インフラ、環境・エネルギーの各分野における6つの事業部が市場ニーズに沿った事業をそれぞれ展開しています。これら事業のベースとなる地質や防災、環境、土木設計、情報通信といったコア技術は、当社が創業以来、培ってきた全社共有の財産であり、事業部の垣根を越えて今後も継承・発展させていく必要があります。

そこで当社では、各事業部を横断してコア技術をそれぞれの事業の中で実践するとともに、若手社員に技術を伝承していく人材育成の取り組みとして、『専門分野チーム制』という組織活動を行っています。

専門分野チームは10チームあり、各チームで業務を通じたOJTや、専門分野別の技術発表会などを行い、日々技術の研鑽に努めています。

現場での実地研修の様子

DX人材育成・確保の取り組み

応用地質グループでは、「DXを核としたイノベーション戦略」を実行するうえで、社内人材の育成及び外部からの人材確保が重要課題であると認識し、DX人材への投資を積極的に行っています。

具体的には、以下の施策によりデジタル人材の育成及び確保を推進しています。

新人事制度の主なポイント
  • 全社員を対象としたオンライン教育の実施 (eラーニング)
  • DX人材育成のための社内集合研修の実施 (年間教育プログラム)
  • IT系の実務経験があり変革に挑戦するマインドが豊富な技術者を社外より積極的に登用

人材育成においては、全社員を対象としたeラーニングによりITリテラシーの底上げを図るとともに、集合研修によりDX推進の上流工程で必要とされるプロジェクトマネジメントスキル及び当社事業のDXを推進するうえで重要とされるBIM/CIM等のデジタル技術の獲得を図っています。毎年グループ会社を含む社員50人を対象として集合研修を実施し、DX人材の育成及び適正配置を推進しています。

また、社外人材の確保においては、DX人材スキルマップを元に、毎年数名程度デジタル技術及びPM技術を専門とする人材の確保に努めています。

これらの施策を推進することにより、2026年末までにDX推進を担う人材を2023年度比で50%程度増加させることを目標としています。

2024年に実施した主な社員教育

キャリアアップ教育【計17時間】

対象:単体
研修名 目的/実施内容 対象者 参加者数 研修時間
新任管理職教育
目的
新任管理職員の能力向上
実施内容
マネジメントの基礎・健康経営の推進・労働時間管理に関する講義、グループ討論を1回実施
管理職昇格者 28名 3時間
マネジメント基礎教育
目的
管理職候補者の能力向上
実施内容
マネジメントの基礎に関する講義・グループ討論を3回、入学レポート・修了レポートおよび個別面談を実施
管理職候補者 41名 8時間
イニシエイト教育
目的
行動原則や業務遂行に必要な基礎的スキルの習得
実施内容
業務遂行能力および行動原則に関する講義、グループワークを3回実施
入社1~2年目の社員 52名 6時間
  • 参加人数は、グループ会社からの参加者を含む。

テーマ別教育【計9時間35分】

対象:単体
研修名 目的/実施内容 対象者/参加者数 研修時間
コンプライアンス教育
目的
社員のコンプライアンス意識向上と不正行為防止
実施内容
コンプライアンス学習テスト、情報セキュリティ対策、個人情報の保護、技術者倫理、独占禁止法、海外腐敗行為防止についてeラーニングで個人学習
全社員
(eラーニング)
1時間30分
コンプライアンス講話
目的
社員のコンプライアンス意識向上と不正行為防止
実施内容
昨年度の内部監査結果および今年度の計画、コンプライアンスに関する講義
全社員 30分
サステナビリティ教育
目的
社員のサステナビリティに対する理解促進
実施内容
ESG、気候変動対策、人権、ESG投資、ダイバーシティ&インクルージョン、アンコンシャスバイアスについてeラーニングで個人学習
全社員
(eラーニング)
3時間
サステナビリティ・アワード
目的
社員のサステナビリティに対する活動促進
実施内容
サステナブル経営に関連する招待講演および発表講演
全社員 2時間20分
安全・健康教育
目的
社員の安全・健康の促進
実施内容
産休と育休、育児・介護と仕事の両立、インフルエンザと予防接種、良質な睡眠、体を動かす習慣、についてeラーニングで個人学習
全社員
(eラーニング)
45分
健康セミナー
目的
社員の健康促進
実施内容
禁煙と受動喫煙防止、女性の健康に関するセミナーを実施
全社員 1時間30分
  • 参加人数は、グループ会社からの参加者を含む。

専門別教育

対象:単体
研修名 目的/実施内容 対象者 参加者数 研修時間
スキルマップに基づいた研修
目的
専門的スキルの向上
実施内容
事業所ごとに実施
事業所ごとに実施
専門分野チームによる教育
(OJTを含む)
目的
組織横断での専門的スキル向上と交流
実施内容
専門分野ごとに実施
専門分野ごとに実施
技術発表会
目的
社員の技術力向上
実施内容
口頭発表、パネルディスカッション
全社員 5時間
事務研修会
目的
事務系社員のスキル向上と交流
実施内容
講義、グループ討論、招待講演
事務系社員 133名 5時間30分
  • 参加人数は、グループ会社からの参加者を含む。

自己啓発

対象:単体
研修名 目的/実施内容 対象者/参加者数 研修時間
金融リテラシー学習会
目的
資産形成に対する理解促進
実施内容
NISA、DC、iDeCo、投信信託、厚生年金、応用地質の福利厚生制度に関する講義を1回実施
全社員 1時間
資格取得支援
目的
業務に必要な資格、スキルアップに有益な資格の取得支援
全社員 --
  • 参加人数は、グループ会社からの参加者を含む。