CO2削減貢献

応用地質グループは、自らが保有する技術やソリューションにより社会全体のCO2排出量の削減に貢献することを目指しています。

削減貢献の一環として、当社のサービスである「ハザードマッピングセンサーソリューション」および「3次元常時微動」を使用することで、社会全体のCO2排出削減にどれだけ寄与するかを示す「削減貢献※1」の可能性を算定しました。

「ハザードマッピングセンサーソリューション」および「3次元常時微動」の実施した調査事例を参考にモデル化して、従来サービス (ベースライン) と比較して、算定しています。

算定結果
評価対象製品等 (対象となるサービス) CO2削減の可能性 備考
ハザードマッピングセンサーソリューション 約400kg-CO2削減 モデル化した1現場における削減量
3次元常時微動 約3,300kg-CO2削減

他社がこれらのサービスを直接使用する場合、他社のCO2排出量の削減に寄与し、当社の削減貢献になります。

一方、当社が、顧客の依頼を受けてこれらのサービスを使用し、調査などを行う場合は、当社のCO2排出量を削減し、顧客のCO2排出量 (Scope3) の削減に寄与します。

ハザードマッピングセンサーソリューションを活用した表層崩壊地のモニタリング調査

ハザードマッピングセンサーソリューションは、表層崩壊が発生した、または発生する可能性のある斜面にクリノポールを用いた表層傾斜計を設置し、表層の動きを観測するシステムです。

クリノポールは、傾斜センサーと通信機器を一体にした装置で、設置とデータ収集開始までの作業時間を、従来の傾斜センサーの設置よりは1/5~1/10に短縮することができます。作業時間の短縮により、作業効率化、コストやCO2排出を縮減することができる新たなサービスを提供しています。

活用事例

土砂災害などで表層崩壊が発生した、または発生する可能性のある斜面にクリノポールを設置して、斜面の動き (変状) のモニタリングを行えます。

クリノポール
クリノポール設置事例 (近景)
クリノポール設置事例 (遠景)
評価対象製品等 (対象となるサービス) ハザードマッピングセンサーソリューション
削減効果を発揮する最終商品・サービス等 (適格性) ハザードマッピングセンサーソリューションを活用した表層崩壊地のモニタリング調査一式
算定結果 約400kg-CO2削減
ベースライン クリノポールの開発前に使用していた表層傾斜計
普及量 実績のある調査対象地区をモデルとして、CO2排出削減の可能性を検討し、示しています。2024年の実績に基づいて、CO2排出削減の可能性を集計する予定です。
想定される悪影響 なし
第三者認証 なし

算定方法・条件

積算資料※2を参考に、本サービスとベースラインに適合する現場作業内容を見積り、作業により排出されるCO2量を以下の条件で算定しました。

共通条件

実施した事例を参考に条件を設定しています。

  • 表層崩壊5か所に、各所2セットのセンサーを設置
    (崩壊箇所の数、規模などはさまざまですが、過去の実績に基づき、平均的なモデルを設定しています)
  • 調査機材の運搬距離 (拠点と現場との距離):100km
    (拠点からの距離が100km以上の現場は多数ありますが、仮に設定しています)
クリノポール
  • クリノポールを設置し、表層の動きを観測
  • 設置および撤去をそれぞれ1日で実施
ベースライン
  • クリノポール開発前に使用していた当社の表層傾斜計を使用した表層の動きの観測
  • 設置5日間、撤去2日間で、宿泊せずに日帰りで実施

3次元常時微動

ボーリング調査は平面的に点のデータになるため、調査地点の間を3次元的に補完する必要があります。地盤調査計画指針※3によるとボーリング調査のみの従来の地盤調査では、20m~50mの間隔で実施する必要があります。

3次元常時微動は、地盤の支持層の平面的な深度分布を連続的に可視化することで、ボーリング調査を補完することができ、ボーリング調査地点を削減することができます。

ボーリング調査の本数を削減により、地盤調査のコストやCO2排出を縮減しながら必要な対策を可能とする新たなサービス提供しています。

活用事例

建築プロジェクトの地盤支持層の連続的な可視化、道路事業における3次元地質モデルの構築などに活用できます。

評価対象製品等 (対象となるサービス) 3次元常時微動
削減効果を発揮する最終商品・サービス等 (適格性) 3次元常時微動を使用した地盤調査一式
算定結果 約3,300kg-CO2削減
ベースライン 3次元常時微動を使用しない、ボーリング調査のみの地盤調査
普及量 実績のある調査対象地区をモデルとして、CO2排出削減の可能性を検討し、示しています。2024年の実績に基づいて、CO2排出削減の可能性を集計する予定です。
想定される悪影響 なし
第三者認証 なし

算定方法・条件

積算資料※2を参考に、本サービスとベースラインに適合する現場作業内容を見積り、作業により排出されるCO2量を以下の条件で算定しました。

共通条件

実施した事例を参考に条件を設定しています。

  • 調査対象:270m×140mの造成地
    (当社が実施した調査で、実績の多い規模の調査事例を参考にしています)
  • 調査機材の運搬距離 (拠点と現場との距離):100km
    (拠点からの距離が100km以上の現場は多数ありますが、仮に設定しています)
3次元常時微動 (実績)
  • 3次元常時微動 (受振点数420点)
  • ボーリング調査 (掘進長12m×4地点)
  • 3次元常時微動16日間、ボーリング調査6日間で、宿泊せずに日帰りで実施
ベースライン
  • 3次元常時微動を実施せず、ボーリング調査のみを実施
    (調査対象地域の地盤の複雑さが少ないと仮定して、地盤調査計画指針※3を参考にボーリング調査地点を12地点 (各掘進長12m) としています)
  • ボーリング調査43日間で、宿泊せずに日帰りで実施