リスクと機会
事業機会と主な取り組み
各セグメントがフォーカスするターゲット市場ごとに事業機会を的確に捉え、市場拡大へ向けた取り組みを強力に推進します。
| セグメント | ターゲット市場 | 事業機会 | 主な取り組み |
|---|---|---|---|
| 防災・インフラ | 防災・インフラ分野 | 老朽化するインフラメンテナンスの需要は引き続き拡大 | トンネル・道路・ダム・構造物の物理探査技術、維持管理サービスなどの事業を強化 |
| 自然災害激甚化のなか、国土強靭化の国家予算拡大 | マルチ災害の減災ソリューション事業を強化 | ||
| 計測・情報システム分野 | 地盤・環境・ハザード等のモニタリングなど、土地情報の提供や事業継続計画 (BCP) 支援に対する需要が急速に拡大 | 多種多様なモニタリング計器の開発・提供をはじめとしたBCP関連ビジネスを強化 | |
| 環境・エネルギー | 自然環境・資源循環分野 | 生物多様性、ブラウンフィールド、水資源、モビリティなどの問題に対する環境対応需要の増大 | 各問題に対するソリューションサービスを強化 |
| 脱炭素社会、持続可能な循環型社会形成に関する需要増大 | 脱炭素地域戦略、災害廃棄物処理計画等の策定支援サービスの強化 | ||
| GX・ブルーエコノミー分野 | 再生可能エネルギーなど非化石エネルギーの需要増大 | 洋上風力発電事業支援など再生可能エネルギー関連サービスを強化 | |
| 国際 | 防災・インフラ分野 | 中東やシンガポールのインフラ整備計画 | 超高層ビル建設や地下掘削のための調査、モニタリングへの参画 |
| 資源・エネルギー分野 | 資源探査市場から再生可能エネルギー市場へ転換 | 石油・ガス市場で使われていた地盤調査技術を洋上風力発電向けに改良・最適化 |
事業等のリスクと主な対応
当社グループの経営成績、株価および財政状態などに影響を及ぼす主要なリスクは以下のようなものがあります。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識したうえで、可能な限り発生の防止に努め、また発生した場合の的確な対応に努めていく方針です。以下、将来に関する事項は、2024年12月末現在において当社グループが判断したものです。
| リスク項目 | リスクの概要 | リスク最小化への対応 |
|---|---|---|
| 公共セクターからの受注構成比が高いことに関するリスク | 主要顧客である国および地方公共団体等の財政状況の悪化や事業量の縮小に伴う発注量の減少、調達方式の変更、不測の事態に伴う指名停止措置などにより、当社グループの営業成績に影響を及ぼす可能性あり | 公共事業に依存した従来型のビジネスモデルからの脱却を推進 |
| 成果品に関する瑕疵責任リスク | 当社グループは各事業において各種調査業務等の実施や計測機器等の製造・販売を行っており、こうした成果品に関して瑕疵 (契約不適合) が発生し、多額の損害賠償請求を受けた場合には業績等に影響を及ぼす可能性あり |
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| 為替変動に関するリスク | 当社グループは国内外で事業を展開しており、主に北米地区やシンガポールを拠点とした海外グループ会社が、現地通貨建てで取引しているため、為替変動により財政状態および業績に影響を及ぼす可能性あり | 必要に応じて為替予約などの措置を検討 |
| 気候変動や自然災害等に関するリスク | 地震や気候変動に伴う台風・豪雨・河川氾濫などの自然災害、火災などの不測の災害に見舞われた場合には、生産設備やデータの損傷・喪失、人的リソースの喪失などにより事業活動の縮退、生産能力の低下などの影響を受ける可能性あり また、炭素税の導入や環境負荷の少ない設備導入等により事業運営コストが増加する可能性あり |
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| 感染症の世界的流行 (パンデミック) の発生に関するリスク | 感染症の世界的流行 (パンデミック) が発生した場合には、当社グループの事業に対する需要減少、サプライチェーンにおける納品遅延や部材不足、調達コスト増加などが、業績に影響を及ぼす可能性あり | 各種リスクシナリオを想定しながら、影響を最小限に抑える対応への取り組み |
| 国際紛争・テロ行為に関するリスク | 当社グループが事業を行う国・地域で国際紛争やテロ行為が発生し、紛争活動や武装行為に巻き込まれた場合には、事業の中止もしくは停止など、業務遂行に大きな影響を及ぼす可能性あり また、長期化するウクライナ情勢により、エネルギー価格や原材料価格の高騰など、世界経済への影響も継続 |
随時、諸外国の治安関連情報や最新の経済関連情報の収集を実施 |
| 知的財産などに関するリスク | 当社グループで提供する専門技術を用いた各種サービスや製品について、知的所有権などの使用差し止めや、商標の使用停止、あるいは損害賠償を請求された場合には業績などに影響を及ぼす可能性あり | 担当組織の設置による適切な知財管理 |
| 資源価格変動に関するリスク | 資源価格の低迷や、資源開発市場の縮小などが発生した場合には、資源探査用の機器やシステムを販売している海外子会社の業績などに影響を及ぼす可能性あり | 新しい市場開拓を通じた資源依存度の低減などの事業ポートフォリオの見直し |
| データの偽装・改ざん・流用に関するリスク | 社内ルールに反して各種データの偽装や改ざん、および過去データなどの流用が発生した場合には、信用失墜や損害賠償請求などが発生し、業績に影響を及ぼす可能性あり |
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| ITシステムのセキュリティ管理に関するリスク | コンピュータウイルスや悪意ある第三者の不正侵入により、ITシステムの停止やランサムウェア攻撃、情報漏洩などが発生した場合には、業務遂行に大きな影響を及ぼす可能性あり |
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| 人材確保に関するリスク | 少子高齢化による労働人口の減少が進む中で、高度な専門性を有する優秀な人材の確保・育成が進まない場合には、業務遂行や業績などに影響を及ぼす可能性あり |
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| 法的規制に関するリスク | 当社グループは、事業展開している国内外の様々な法規制の適用を受けており、社会情勢の変化などにより、将来において、改正や新たな法的規制が設けられた場合には、財政状態および業績に影響を及ぼす可能性あり さらに、当社グループが関係する取引の一部が法規制などに違反していると規制当局が判断した場合には、課徴金などの行政処分や社会的な信用の失墜などの影響を受ける可能性あり |
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| 保有資産の減損リスク | 保有有価証券の大幅な市場価格の下落、当該企業の財政状態の悪化などがあった場合、当社グループの財政状態および業績に影響を及ぼす可能性あり 保有不動産価格の下落などがあった場合、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用し、当社グループの財政状態および業績に影響を及ぼす可能性あり |
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| 繰延税金資産に関するリスク | 将来の課税所得の見積りなどに大きな変動が生じた場合、あるいは制度面の変更などがあった場合には、計上している繰延税金資産が減少し、当社グループの財政状態および業績に影響を及ぼす可能性あり |