路面下空洞探査サービス

道路の下の空洞を高精度かつ短時間にキャッチ。自動車などの陥没事故を予防します。

概要

ここ数年、全国各地で、道路が陥没する事故が相次いで報道されました。大規模な道路陥没は多くありませんが、小規模な陥没は日常的に発生しています。

事故を未然に防ぐには、地中の空洞状況を事前に把握し、適切な対策を講じることが重要です。当社では、地中レーダーを搭載した路面下空洞探査車を使って、道路の下に潜む空洞を非破壊で探査するサービスを提供しています。

特長

空洞の発生原因

道路の下の空洞の発生原因の一つとして、下水管や雨水管など、地下に埋められた埋設管の老朽化が挙げられます。管の破損部や、管路のつなぎ目から土砂が管路内に流出すると、空洞が発生します。その空洞に土砂が崩れ込んでいき、空洞が成長しながら地表に上がってきます。そして、土被りが薄くなることで、陥没に至ります。

図:空洞の発生原因 (一例)

管路の破損部から土砂が流れ込む様子

地中レーダーを使った空洞探査

路面下空洞探査サービスに使用する「地中レーダー」は、道路上から道路の下に向けて電磁波を照射し、その反射波から、空洞や埋設管の位置などを推定する技術です。道路を破壊せずに、広範囲の空洞状況を効率よく推定することができます。

当社ではさらに、地質・地盤のコンサルタントとして培ってきた豊富な知見をもとに、空洞の発生原因の推定、危険度予測、対策工の提案まで行っています。

路面下空洞探査サービスの内容
  • 空洞の位置、大きさ、深度の調査
  • 発生原因の推定
  • 今後の危険度予測
  • 対策工の提案

空洞探査の流れ

はじめに、地中レーダーを搭載した路面下空洞探査車で、広範囲の路線を走行しながら道路の下の状況を調査します。その結果を解析し、空洞の可能性がある「異常信号」が見つかった箇所は、手押し型のレーダー探査機を使って、さらに詳しく精査、再評価します。再評価の結果、なおも空洞の可能性があると推定された箇所については、実際に現場にて削孔調査し、直接空洞の有無を確認します。

時速80kmで走行できる路面下空洞探査車

当社では、道路の下の空洞状況を効率よく調査できるよう、「ロードビジュアライザー」という専用の探査車を所有しています。

最大時速80kmで走行しながら、2.5cmごとのデータを高速で取得することができます。

さらに、GPSアンテナ・距離計に加え、ラインスキャンカメラおよび前後左右に取り付けられたビデオカメラによって映像を撮影しながら走行することで、舗装状態やマンホールなどの情報も取得することが可能です。レーダー探査の結果に、カメラ映像を組み合わせながら解析することで、空洞の判断や発生原因の特定精度をさらに向上させることができます。

車載型路面下空洞調査シスステム ロードビジュアライザー (NETIS:KT-170089-A)
【1日あたりの調査延長目安】市街地:約15km、郊外:約20km
  • 地中レーダーとラインスキャンカメラのデータを組み合わせることで、空洞の可能性がある異常信号の位置と、道路表面との位置関係が明確に
  • ラインスキャンカメラは、マンホールに刻印された文字も読める高解像度 (図は「汚水」)
  • 異常信号周辺の路面のクラック等をカメラで確認し、より精度の高い調査結果の提供が可能

AIによる空洞検出 (再現率) は100%

AI (人工知能) による空洞の自動解析技術を業界に先駆けて開発し、本サービスで運用しています。走行しながら取得される膨大な測定データを、AIがほぼリアルタイムで解析し、空洞再現率 (空洞の抽出) は100%の精度です。

AIを活用することで、調査精度の向上はもちろん、空洞の解析時間を大幅に短縮することができ、対策の早期化や、陥没による事故リスクの低減に貢献しています。

原因の推定、危険度予測、対策工の提案までご支援

空洞の発生原因は、老朽化した管路の破損等である場合が多いですが、その他にもさまざまな地盤の特性が空洞を形成する要因となる可能性があります。陥没等の事故を防ぐには、空洞の位置を把握するだけでなく、発生原因と今後の危険度を的確に推定した上で、適切な対策をとることが重要です。

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