地盤4次元モニタリング OYO Tracker 4D

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概要
OYO Tracker 4Dは、地盤の3次元化技術として確立された3次元常時微動トモグラフィに時間軸を加え、リアルタイムで地盤の変化を捉えることができる「4次元微動モニタリング技術」として開発されたものです。これまで施工に伴う地盤のモニタリング技術として広く活用されてきた間隙水圧計や地中変位計といった“点”の情報ではなく、地表面における観測により3次元的な広がりの中で地盤の変化を把握できます。
応用地質では、“3次元調査”から“4次元モニタリングサービス”への進化により、様々な事業の計画・調査・設計から施工・維持管理に至るすべての建設プロセスにおいて地盤のリスクマネジメントを提供し、安全・安心かつスムーズなプロジェクトの遂行をサポートします。
特長
施工の進捗に合わせてリアルタイムモニタリング
OYO Tracker 4Dを導入することで、トンネル等の地下構造物の施工において、施工深度付近や地表付近の地盤の変化を施工進捗に合わせてリアルタイムでモニタリングすることが可能となります。また、施工前に地盤のリスクを想定し、事前に対策を「準備」することができるため、作業の手戻りを削減し、コストの増加を抑え、より現実的なスケジュール管理ができます。
測定には受振器1点ごとに電源とデバイスをセットにして設置することで、連続観測が可能になりました。電源の供給が難しい条件でも、ソーラーパネルにより電源を確保することで、連続測定が可能です。


観測した波形データは、リアルタイムでクラウド上に自動的にアップロードされます。さらに、専用のWebサイト上で、知りたい深さのS波速度の変化をマップやグラフで即座に確認することができます。(S波速度の算出には一定の時間長以上の波形データが必要であり、必要な時間長の波形データを取得するごとに速度値が瞬時に表示されます)

都市部のトンネル直上に、現地条件に合わせて受振器を配置したイメージです。従来の3次元常時微動トモグラフィでは、ある時間での地盤状況の把握に留まっていましたが、時間軸が加わることでトンネル工事の進捗に合わせた地盤のS波速度の変化をモニタリングすることが可能となりました。
早期対策で被害を最小限に
トンネル工事とその周辺に対して、現地条件に合わせて地表に受振器を設置することで、トンネル掘削中の地盤のS波速度を連続的にモニタリングすることができます。仮にトンネル工事が地盤に影響を与えた場合には、S波速度の変化として読み取ることができます。深刻な地盤の変化をリアルタイムにとらえることができれば、早期に対策を講じて、被害を最小限に抑えることができます。
トンネル掘削前の地盤のS波速度を初期値とし、トンネル掘削に伴うS波速度の差分を表示しました。受振器を設置した範囲をトンネルが通過した際の地盤のS波速度の変化、つまり地盤の変化を表現しています。このように3次元空間上で地下空間の変化を可視化することによって、トンネル直上だけでなく、その周辺への影響を推定することが可能となります。
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