
CROSS TALK-1未来営業戦略会議
プロジェクト座談会
人工知能やロボット技術など、
目まぐるしく変化する時代。
そんな中で、若手職員を中心に
未来の応用地質を語り合う
「未来営業戦略会議プロジェクト」
が開催された。
このプロジェクトに参加した
3人の社員による座談会をお届けする。
※
所属情報等は2025年時点のものです。

- 竹田 好晴
- 建設システム工学専攻卒
2007年入社
事務本部 人事企画部※

- 糸谷 夏実
- 地球惑星科学専攻卒
2019年入社
防災・減災事業部※

- 菊地 主眞
- 経済学部卒
2020年入社
東京事務所 東京営業所※
未来営業戦略会議
プロジェクトについて
- 竹田
- 当社として初めての試みだった「未来営業戦略会議プロジェクト」は、全社から募った若手社員が応用地質の将来について自由な発想で考え、将来のビジネスの可能性を話し合うプロジェクトでした。これまで関わってきた業務や雰囲気にとらわれないで、自由な発想で議論するこれまでにない取り組みだったと思いますが、お二人はどんな感想を持ちましたか?
- 糸谷
- まずは、20代・30代を中心とした他部署の同年代の方々と話す機会ができて、楽しかったです。普段の業務では得られない発見や気付きが多くありました。
- 菊地
- 私も糸谷さんと同じく、同年代だからこそ感じる刺激が数多くありました。普段は業務を通じてしか喋る機会がなかった方とも、プロジェクトの中では「応用地質の将来」という広いテーマのもと自由に話すことができたので、楽しかったです。竹田さんはファシリテーターとして参加されていたと思いますが、どんな印象を抱かれましたか?
- 竹田
- お二人が仰った「楽しかった」という言葉が象徴するように、和気あいあいと、だけど真剣に話し合っている雰囲気が伝わってきて、すごくやりがいを感じました。「応用地質の将来」という答えのないゴールに向かって進む場なので、最初は戸惑いもあったように思いますが、参加していた役員から「雑談でもいい」「脱線してもいい」という言葉も出たこともあり、徐々に活発な議論が展開されていったように思います。
- 糸谷
- 同じ事業部内で話していると、ついつい優等生的な答えばかり出てしまうように思います。ところが、本プロジェクトでは部署混合の数名が1グループになって、お互いの視点で話し合うことができました。だからこそ、異なる知識やアイデアが混ざり合い、結果として思いもよらなかったアイデアが生まれていた気がします。
- 菊地
- 糸谷さんが言うとおり、最初は「自分が所属している部署の業務や技術に少し肉付けした程度のアイデア」が多く出ていました。でも、議論が進むにつれ、徐々に「自分ならこうしたい」「自分だったらこうする」といった、業務経験と飛躍した思考を織り交ぜた独特な発想が多く生まれていきました。
- 竹田
- プロジェクトは数回の会議に分けておこなわれましたが、第一回目の会議の後で、役員から「まだまだ従来業務の枠から脱却した発想ができていない。アニメの秘密道具のような発想はないのか?」というコメントが出て、若手社員が驚いていたことを覚えています。お二人は、出てきたアイデアの中で印象的なものはありますか?
- 菊地
- 宇宙開発ビジネスの話は、ほぼ全てのグループから出ていましたよね。当社は地球環境に関する調査を数多くおこなっているので、そうしたビジネスを月や火星に持っていけないかという発想が数多く出ていて、刺激になりました。糸谷さんのグループも「スペースシルクロード」というアイデアを出されていましたよね?
- 糸谷
- はい。私たちのグループからは、地球上での災害時に、宇宙からの救援や物資調達をできないかと提案し、商品名を「スペースシルクロード」と名付けました。突拍子もないアイデアでしたが、実現可能性を考えることはもちろん、キャッチーな商品名を皆で考えるのも楽しい時間でした。
- 竹田
- ちょっとスケールは小さくなるけど、「地質のカプセルトイ」を作れないかというアイデアや、メタバースを使ったゲームソフトができないかという案も出ていましたよね。
- 糸谷
- ありましたね!あとは、災害時の避難経路を案内するメガネ型のガジェット、なんていうアイデアもありました。多種多様な発想が出ていましたが、共通していたのは「絶対に否定はしない」ということ。どんな意見でも受け入れてもらえる環境があると、こんなにも生産性が上がるんだと感動しました。
- 菊地
- そのとおりですね。たくさんのアイデアや発想の中で、翻って自分自身が今やってる業務を少し引いた目線で見ることもできました。流行りの言葉で言うと、「抽象度を上げて」見ることができたんです。その視点はすごくいい学びになりましたし、普段の仕事でもそういう意識を持って取り組みたいなと思いました。

応用地質の
未来について
- 菊地
- 私が本プロジェクトを経て改めて感じたのは、知らず知らずのうちに、自身が所属する分野や領域に縛られた発想になっていたんだなという気付きです。具体的には、長年関わっている社会インフラ分野における「設備の新設」や「更新」といった発想に寄りがちだったのですが、多様な分野の方と話し合うことで、より幅広い視点で未来のことを考えられるようになりましたし、応用地質のもつ可能性への期待感も高まりました。お二人は、プロジェクトを通じて変わった印象や視点はありますか?
- 糸谷
- 私は、応用地質のもつ技術やノウハウは、もっと多くのフィールドで役立てることができるんだと感じました。例えば、これまであまり関わってこなかった食品業界やアパレル業界など、新しい領域の方々とタッグ組み、応用地質の多面性を発信していきたいと感じています。
- 竹田
- その意味では、これまでも採用してきた土木分野や環境分野、電子電気分野といった方々に加え、まったく異なる分野の方々に入社してもらえると良いですよね。そこから生まれる新しい発想や視点と、これまで培ってきた技術やノウハウが組み合わされば、唯一無二の価値が生まれるように思います。
- 菊地
- 本プロジェクトを通じて驚いたことの一つが、参加している社員の知的好奇心の高さです。皆さん基本的に学びや勉強が好きなので、知らなかった視点や初めて出会う発想を受け入れる土台があるんだなと思いました。その意味で、お二人が仰った多様なフィールドや人材を肯定し受け入れる環境は、既にあるとも言えますよね。
- 竹田
- その通りですね。既存の事業で培ったネットワークや信頼、技術はもちろん大切ですし、これからも大切にしていくべきものですが、同時にまったく新しいチャレンジを歓迎する風土もあります。20代、30代の若手社員を中心に、そうした風土を高めていくことで、これまでとは違った応用地質の姿が生まれるかも知れません。
- 糸谷
- 個人的には、新しい業界の方々とのコラボレーションは、今後10年で実現できると確信しています。私自身が、その一助になれたら嬉しいです。
- 菊地
- 良いですね!ワクワクします。

これからの応用地質に
必要な人材像
- 竹田
- これから先の何十年かを考えると、恐らく今以上のスピードで世の中が変化していくだろうと想像できます。その中で、応用地質がさらに発展していくためには、これまでにはない考え方だったり感覚が入ってきたときに、「そういう考えもあるよね」と認めると同時に、既存の考えや価値観を捨ててチャレンジできる姿勢が重要だと思っています。その意味で、ある種の柔軟性やアグレッシブさを持った方が必要だと考えているのですが、お二人はどうですか?
- 菊地
- 同感です。今から10年前に、現在の世の中を予測できていたかと言われると、まったくできていませんでした。人工知能やロボット技術が進化するこの先の10年間は、想像もしていないような変化が起きるはずです。だからこそ、世の中が変わったときに、変化についていける柔軟性や、それを受け入れて楽しむアグレッシブさが重要だと感じています。
- 糸谷
- そのとおりですね。同時に、多様な価値観や変化を受け入れるためには、自分に対する信頼があることも重要だと感じています。自分に自信を持って、自分を大切にしている人は、他者のことも大切にできる人なんだろうと思うんです。人は誰しも一長一短であり、完璧な人はいません。だからこそ、双方向にバランスよく能力を伸ばすよりは、得意な分野を伸ばし、苦手な分野は他の方々と協力しあう環境づくりの方が生産的だと思いますし、それこそが未来の組織や人材のあり方なのかなと思っています。
- 竹田
- 私は、応用地質には「尖がった人」が多いイメージがあります。たとえば、能力を五角形のグラフで表現したら「一箇所だけものすごく長い」ような、一つの分野を究めた方々が数多く在籍していると思うのです。そういう方々が100人合わさってグラフを重ねたときに、あらゆる箇所の能力が高くなる。そんな組織でありたいし、そこを目指さないといけないだろうなと思います。
- 菊地
- 同時に、私自身が思うのは「コツコツ、積み重ねることの大切さ」です。先ほどお二人が仰ったように、尖った能力を持つことがすごく重要であることはもちろん、一歩一歩地道に努力と学びを重ねて成長していく粘り強さも欠かせません。誰しも最初は初心者から始まるわけですから、少しずつ自分の能力を尖らせていく過程を含めて楽しめる方だと、活躍しやすいのだと思います。
- 竹田
- そのとおりですね。そうしてたくさんの尖った人が集まったら、今度はそれをまとめる役割も必要になるかもしれません。多様な価値観が集まり、幅広い能力が集結すれば、必ずハレーションが起きる。その際に、人の間に立ち個々の声に耳を傾け上手く調整していける人材が、若手職員からたくさん出てきてほしいなという思いもあります。
- 糸谷
- 個々の得意な分野は伸ばしつつ、苦手な分野は互いに補い合って、組織として一つにまとまって未来を目指す。そんな、他者を尊重し認め合える環境こそが、ダイバーシティの社会にふさわしい、これからの応用地質に必要な人材を創る場だと言えるのかもしれませんね。