PERSON社員紹介
防災・インフラ事業部
- 星見 春花
- 防災リスクコンサルティング部
2023年入社
自然史科学専攻
携わる仕事内容について
私は防災コンサルティング部・防災設計グループに所属し、斜面防災対策の設計を担当しています。中でも地すべり対策を専門とし、地盤解析を通じて適切な対策工を検討・提案するのが主な業務です。地すべりを含む斜面災害は、緩やかな変動から突発的な崩壊まで多様な形態をとり、道路の陥没や家屋の傾斜といった被害をもたらします。その制御には、地下水の排出や地形改変、構造物の設置など、多角的なアプローチが求められます。
設計の難しさは、単に斜面の安定を図るだけでなく、周辺環境や施工条件を総合的に考慮しなければならない点にあります。都市部か山間部か、既存のインフラにどう影響するかなど、現場ごとに異なる要素を精査し最適な解を導き出すプロセスには、論理的思考と想像力が不可欠です。特に自然斜面を対象とする場合は、地形の変化を見極めながらゼロから設計を行うため、試行錯誤の連続となります。しかし、その積み重ねこそが自身の成長につながると感じています。未知の技術を学び、適用し、より確実な安全を実現する。その挑戦の連続こそが、この仕事の醍醐味です。

仕事のやりがいについて
私自身が感じるこの仕事のやりがいは、自ら設計した構造物が日本の地に残り、人々の安全を守り続ける点にあります。落石防護柵や法枠工、アンカー工といった対策工は、単なる土木構造物ではなく、災害の脅威から社会を守る防壁です。私はまだ2年目で、手がけた設計が実際に施工された現場を見たことはありません。しかし、先輩方は自ら設計した構造物が機能している様子を目にし、その瞬間にこの仕事の意義を実感すると仰っています。私も、経験を積みながら確かな技術を身につけ、社会の安全を支える設計を生み出していきたいと考えています。
また、解決策が無数にある点も、この仕事の面白さの一つです。地形や地質の特性を踏まえるだけでなく、施工性やコスト、さらには発注者や住民の意向まで考慮しながら、最適な工法を選定する必要があります。そのプロセスに正解はなく、試行錯誤の中で最善の解を導き出すことが求められます。
かつて、工法の選定に悩みながら資料を作成していた際、上司から「よく調べ、よく考えているね」と言われたことが強く印象に残っています。設計の精度を高めるには経験が不可欠ですが、情報を集め、主体的に考え抜く姿勢は経験の有無に関わらず発揮できるものです。受け身でなく、常に学び、考え、より良い提案を生み出す。そうした姿勢を貫きながら、一つひとつの設計に責任を持ち、成長していきたいと考えています。

応用地質にはどんな人が合っているか
私たちの部署では、「分からないことを積極的に質問し、学び続ける姿勢を持つ人」を求めています。私自身、入社して2年になりますが、今も日々新たな課題に直面します。そんな時は、上司や先輩にどんどん質問しながら、一つひとつ理解を深めています。部署の先輩方はどれだけ質問しても、常に丁寧に指導してくださり、上司からも「先輩を困らせるくらい質問しなさい」と言われるほど、学ぶ姿勢が重視される環境です。
もちろん、自分で考える力は欠かせません。しかし、疑問をそのままにせず、積極的に質問することで、より多くの知識や技術を吸収できると実感しています。新しいことを学ぶ意欲があり、自ら問いを立てて成長していける人にとって、この部署は大きなやりがいを感じられる場所だと思います。
