OYOフェア2023

6つの社会課題ソリューション

4.急増する老朽化が拡大する
道路インフラ/インフラDXの推進

  • インフラ・メンテナンス

少子高齢化による人手不足や財政難、自然災害の増加といった課題が山積する中、高度経済成長期に建設され、急速に老朽化が進行する道路インフラの維持・更新が自治体や道路事業者の大きな負担となっています。本コーナーでは、最新デジタル技術を駆使した効率的な舗装管理や道路法面の面的なモニタリング技術など、当社の提案する道路インフラDXの一部について紹介します。

1効率的な法面管理

グラウンドアンカーの効率的な維持管理

高度経済成長期以降、全国各地で道路が網の目のように整備され、それとともに、道路法面の崩落を防ぐためのグラウンドアンカーが数多く施工されてきました。

グラウンドアンカーも、他のインフラ構造物と同様、時間の経過などと共に老朽化し、機能が低下していく恐れがあるため、定期的に点検を行う必要があります。

しかしながら、従来の点検手法であるリフトオフ試験では、油圧ジャッキや仮設足場などの大掛かりな機材が必要であり、膨大な数のグラウンドアンカーを点検するためには多大な時間とコストがかかることから、リフトオフ試験に代わる効率的な点検手法が求められてきました。

VIBRES®システムは、このような課題に対応した、安全に配慮し、効率的かつ安価な最新のグラウンドアンカーの点検技術です。

面的遠隔監視による法面予防保全

クリノポールNEOは、法面や自然斜面の監視に利用できる予防保全型IoTソリューションです。

法面や自然斜面に多点配置することで現地を面的に、かつ遠隔で監視し、変状の初期段階における局所的な変化をいち早く検知することで、早期の対策と大規模な変状の抑制が期待できます。

従来のハザードマッピングセンサ (クリノポール) との大きな違いは、通信方法です。

多数のセンサデータを少数のコントローラに集約し、まとめてデータを送信することで、機材費および通信コストの低廉化を実現。

もちろん、従来機同様、外気温による影響を最小化し、正確な測定を行うことができます。

2新たな舗装管理・舗装品質管理

最新の非破壊検査技術を用いた舗装品質管理の高度化

PaveScanは、アスファルト舗装表面での電波反射を利用して、舗装の密度を非破壊・非接触で測定する最新のインフラソリューションです。

従来の舗装の密度管理では、コア採取による破壊を伴う試験によって行われるため、時間および補修コストがかかることが課題となっていました。

また、密度管理は抽出された代表地点で行われることから、施工面全体の品質確認を行うことは困難でした。

PaveScanは、移動しながら測定するため、施工中・施工直後の舗装密度を広範囲にわたって面的かつ短時間で行うことができ、破壊・補修を伴わないため、作業も大幅に効率化することができる、新しい品質管理・品質保証の技術です。

車両ビッグデータを活用したインフラDX

コネクテッドカーの発信するプローブデータ等を活用した、広域の路面舗装マネジメントサービスです。

走行中のコネクテッドカーの車輪の挙動や回転数の変化といったデータをインターネット経由で集約し、そのビッグデータを解析することで、道路の凸凹やひび割れなどの状況を効率的かつ安価にモニタリングすることができます。

これにより、舗装劣化原因の推定、補修検討、対策の意思決定を従来よりも短時間に行うことができます。

また、舗装の劣化は大型車交通量に加えて地盤や地質、土質との関連性が研究により分かってきています。

当社では、保有する全国の地形・地質・土地履歴等のデータベースを活用して、劣化要因の複合的な分析と、路体の地盤改良を含む最適な修繕計画の策定サービスを提供しています。

※ インターネットへ常時接続し、動くセンサとしての機能を有する自動車