OYOフェア2023

6つの社会課題ソリューション

3.公衆災害の多発
~地質・地盤リスクへの関心の高まり~

  • インフラ・メンテナンス

2016年に発生した博多駅前道路陥没事故をきっかけに、地質・地盤リスクという言葉が一般化し、不確実性の高い地質・地盤の情報を可視化することができる地盤3次元化技術へ期待が高まっています。本コーナーでは、施工の進捗とともに変化する地盤の状況をモニタリングする「4次元微動モニタリング」をはじめ、施工時のさまざまな非生産性を抑制する各種サービス・技術を紹介します。

1公衆災害を抑制する地盤3次元化技術

地下の変化を4Dで可視化

地下空間の開発では、目に見えない地盤リスクとの対峙が求められます。

特に都市部では、地上での地盤陥没など、地域社会や経済に重大な影響を及ぼす公衆災害につながる恐れもあり、地盤リスクへの対応は極めて重要です。

当社では、地盤3次元化技術により地盤内部を可視化するとともに、施工中に刻々と変化する地盤の状況をタイムリーに監視する“4次元モニタリング”の適用によって、地盤リスクを極小化し、安全・安心な施工を支援しています。

地中可視化サービスは、地上から深さ2.0mまでの地中インフラの3次元位置情報を可視化・マップ化し、プラットフォーム上で一元管理・提供するサービスです。

ユーザーは、クラウド経由で必要な場所の地中インフラの情報をオンデマンドで入手することで、道路管理者や事業者、工事関係者との情報共有の円滑化や設計・施工の効率化を図るとともに、埋設管損傷事故や工期遅延発生のリスクを低減させることができます。

BIM/CIMソリューション OYO GeoTools

『OYO GeoTools』は、地質・地盤リスクの低減や地下工事に係わるデータ作成のコスト削減を目指した、地中のデジタルツインを実現するBIM/CIMソリューションです。

平野部や成層など比較的単純な地質構造に対応した3次元地盤モデル構築・管理システム『OCTAS Modeler』や、山岳部など、しゅう曲や岩盤の亀裂の不連続面があるような複雑な地質構造に対応した3次元地質解析システム『GEO-CRE』など、ニーズに合わせた3タイプを用意しています。ご利用いただきやすいサブスクリプションサービスにも対応しています。

GEO-CRE

GEO-CREは、 地形、ボーリング、物理探査などの各種地質調査データから3次元地質・地盤モデルを効率よく構築するBIM/CIMツールです。

GEO-CRE Proでは、COREROKUと連動し、亀裂の方向や岩盤区分などのボーリングコア観察・ボアホール観察で得られる主要な岩盤情報を利用することで、地質モデルの精度・客観性を向上させることができます。

OCTAS Modeler

OCTAS Modelerは、国土インフラの集中する平野部における3次元地盤モデルを効率的に構築・管理することを目的としたBIM/CIM支援ツールです。

一般的な3Dモデル作成機能に加え、土質ボーリングXMLをインポートすることで、土質区分とN値情報を3次元で表示することができ、総合的な土質構造の解析を行うことが出来ます。また、土質・N値モデルの自動生成など、ユーザーの作業負荷を大幅に軽減する各種機能も搭載しています。

COREROKU

COREROKUは、山岳地におけるボーリングコア観察・ボアホール孔壁観察から得られた岩盤情報を記録・管理・可視化し、地質境界の判断やすべり面の判定を支援するツールです。

GEO-CREで記録データをインポートすることで岩盤情報を3次元空間に展開し、地質モデリングに利用することもできます。

また、他の地質調査結果を加えることで、総合的な地質解析を支援し、地質モデルの精度・客観性の向上をもたらします。