要旨
自然災害による住宅被害の推計のためには、地震の揺れの大きさ、水害による浸水の深さといったハザードの情報だけでなく、被災地域における住宅ストックの種類・量の空間分布が必要となる。ハザード情報はメッシュ単位で評価されることが一般的であるが、メッシュのサイズはハザードの特性によって異なる。本稿では、様々な自然災害に係るハザード情報の空間解像度 (メッシュサイズ) に対応した全国50mメッシュ別住宅ストックデータの作成方法や作成したデータの概要を紹介する。
作成した住宅ストックデータの全国集計値は、粗ストックで約651兆円、純ストックで約393兆円となった。粗ストックでは、木造ストックが全体の約64%を占めているが、大都市部と沖縄では非木造ストックの割合が高くなっており、東京都では64%、大阪府では54%、沖縄県では98%を非木造ストックが占めると推定された。また、東日本よりも西日本で相対的に古い建物の構成割合が高い傾向がみられた。
作成したデータは、50mメッシュ単位に細分化されているため、水害等の細かい空間解像度が必要とされる災害の被害推計に有用なデータとなる。
著者 | 清水 智 山﨑 雅人 井出 修 |
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発行年月 | 2023年9月 |
言語 | 日本語 |
ページ数 | 32 |
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