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令和6年能登半島地震の災害調査レポート Part1 直接被害額の推定

2024.03.152024.01.05

要旨

2024年1月1日16時10分頃に石川県能登地方でM7.6の地震が発生した。石川県能登地方では最大震度7を記録し、大きな揺れにより建物に大きな被害が発生したほか、市街地では延焼火災、沿岸部では津波被害、山間部では土砂災害し、残念ながら多くの犠牲者が発生している。

本資料は、2024年3月5日時点で公表された情報を元に地震動、火災、土砂災害、津波ハザード情報を整理するとともに、これまで共創Labの研究で作成した民間企業や住宅建物の全国50mメッシュ別資産データを利用し、民間企業及び住宅建物の直接被害額を推計したものである。推計の結果、民間企業の直接被害額は新価ベースで約2,150億円、時価ベースで約830億円、住宅の直接被害額は新価ベースで約2,610億円、時価ベースで約770億円と推計され、民間企業・住宅被害を合わせると直接被害額は新価ベースで約4,760億円、時価ベースで約1,600億円と推計された。また、業種別には、農林漁業で最も大きな被害を受け、次いで製造業、卸売・小売業で被害が大きいと推測され、製造業の中では電子部品・デバイス・電子回路製造業の被害が最も大きいと推測された。

今回の地震による民間企業の固定資産の被害額は石川県全体の約1.6%と推計され、石川県全体に与えた直接的な影響は小さいものの、能登北部地域 (輪島市、珠洲市、能登町、穴水町) では大きなインパクトがあったと推測される。

なお、本資料で推計された被害額には社会資本 (道路・橋梁・河川構造物・水下水道・港湾施設等) の被害額が含まれていない点、今後の新たに判明する情報により被害額の推計結果は変更される場合がある点に注意されたい。

著者 清水 智
山﨑 雅人
井出 修
発行年月 2024年1月
更新年月 2024年3月
言語 日本語
ページ数 24
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