流域・地下水・水資源分野20230403

湿地保全を活用したグリーンインフラの構築 ~自然環境と防災機能の再生~

流域環境の保全と回復によるグリーンインフラの取り組みを紹介します。

分野:

資源・エネルギー > 流域・地下水・水資源分野

キーワード:

概要

湿地保全を通じたグリーンインフラの取組

グリーンインフラは自然環境が持つ機能を活用して、都市の居住環境の向上や防災・減災力を高めていこうとする考え方です。国も「国土の適切な管理」「安全・安心で持続可能な国土」「人口減少・高齢化等に対応した持続可能な地域社会の形成」といった課題への対応の一つとして取り組みを本格化させています。

当社では、国内外の流域環境の保全と緑化事業開発を通じたグリーンインフラの取り組みを行っています。その一例が、釧路湿原の湿地保全です。

概要

北海道の釧路湿原は、経済活動の拡大により湿原の陸化や水質悪化が進行し、また湿原の湧水機能の損失による洪水の発生などが課題となってきました。 当社では、湿原の保全と回復に向けて、当地における水文調査の結果をもとに、流域の水文地質を3次元でモデル化し、流域全体の水循環を明らかにしました。その上で、湿地回復のための対策の提案も行いました。
その結果、湿地が徐々に回復し、湿原由来の動植物も回帰するようになってきました。また、湿地が持つ遊水機能が回復することで、潜在的な洪水リスク低減にもつながることが期待されます。

当社は、得意とする地下水・表流水の循環解析や環境保全に関わる技術・知見を活かし、今後とも生物多様性の確保と国土の強靭化に貢献し、わが国のグリーンインフラの取り組みを支えていきます。

過去50年間の釧路湿原の質と量の変遷
人為的な活動により市街地 (赤色) や農地 (茶色) が拡大

釧路湿原自然再生協議会第17回水循環小委員会資料 (2019年2月14日) より引用

釧路湿原における3次元地下水流動解析結果例

緩衝帯設置による湿原植生の再生
出典:釧路湿原自然再生事業 幌呂地区湿原再生実施計画 (H24.5)

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