過去の被害地震

過去の被害地震 下図に示したのは、台湾で死者が100人以上発生したマグニチュード(M)6以上の地震の震源である(出典:宇津「世界の被害地震の表」)。

 

 

台湾の東方沖は地震活動が活発で、M8クラスの巨大地震もしばしば発生している。しかし、台湾の東海岸には大きな都市が無いこともあって、これまでこのタイプの地震による顕著な被害は記録されていない。今世紀に入って、台湾では死者が1,000人以上発生する被害地震が今回を含めて3回発生しているが、いずれも内陸の断層を震源とした地震である。
1906年3月16日の地震(図中の19)は、嘉義市の北にある梅山断層を震源として発生したM6.8の地震で、約1,300人の死者が発生している。梅山断層は、今回活動した車籠埔断層の南端付近にあり、東北東−西南西の走向を持つ約25kmの断層である。地震の際の変位量は右横ずれが2.4m、縦ずれが2.1mと記録されている(出典:中央地質調査所「臺灣活動斷層概論」,1997)。
1935年4月21日の地震(図中の20)は、豊原市の北にある屯子脚断層とさらに30km北東(新竹市の南約30km)にある獅潭断層(紙湖断層)が活動した地震で、M7.1であった。本震で3,000人以上が死亡したほか、7月17日の余震(M6.5)でも数十人の死者が出ている。屯子脚断層は東北東−西南西の走向を持つ約20kmの断層で、車籠埔断層の北端付近にあり、地震の際の変位は右横ずれが約2m、縦ずれ約1mとなっている。獅潭断層(紙湖断層)の走向は北北東−南南西で、台湾の地質構造の持つ方向性と一致する。地震の際の変位は西側隆起の逆断層で、約3mと記録されている(出典:中央地質調査所「臺灣活動斷層概論」,1997)。
今回発生した地震(図中の23)で、動いた断層の一つである車籠埔断層が、1906年、1935年の被害地震の震源断層をつなぐような位置関係にあることは興味深い。

 

戻る


Copyright 2000 OYO Corporation. All rights reserved.
webmaster@oyonet.oyo.co.jp

[an error occurred while processing this directive]