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流域・水資源事業分野

土質を調べて、地盤災害の危険性を探る

流域・水資源事業部 東北技術担当グループ

2013年入社
システム情報工学研究科 構造エネルギー工学専攻 修了

金子 拓哉

Takuya Kaneko

地盤災害に備えて、土質を調査

土質とは、表層の軟らかい地盤を指す言葉です。これに対して、地質という言葉があり、こちらは、土質よりも深い場所にある硬質な地盤や岩盤を対象としています。

私の所属するチームは、都市部の人工地盤や土砂地盤、軟弱地盤などを対象にさまざまな調査を行っています。例えば、東日本大震災の被災地に新たな構造物や建築物をつくる際に、地盤の強度や液状化の可能性の有無などを調査したり、将来、東日本大震災クラスの地震が発生した際に、地盤災害の危険性がないかを調べたりします。このチームにおいて、私は被災地で工場を再建する際の地盤の安全性調査や、震災によって改訂された地盤に関する安全基準への適合調査を中心に担当しています。

必要な情報とは

入社から数カ月後に、盛土地盤を調査しました。斜面崩壊や液状化などの地盤災害の危険性を解析するために必要なデータを集めるのが目的でした。その場所は、数十年も前に谷地を利用してつくられた盛土だったため、土中の状況がまったく分かりません。そこで、ボーリング調査を実施して、土砂の堆積状況や地層、土質の硬さ、土中の水位を調べていきました。

このうち、土中の水位は解析を行うために重要なデータで、水位を調べるためには、観測井戸を掘る必要があります。その観測井戸の深さを決めるため、まずボーリングによって地層の状況を明らかにしなければならないのですが、入社間もなかった私は、観測井戸の深さを決める上で重要な粘土層の情報を見落としていました。粘土層は粒子が非常に細かく水を通しにくいという特徴があります。しかし、30mほど掘ったうちのわずか数十cmでしかない粘土層が、それほど重要だとは当時の私は知らなかったのです。そのことを先輩から指摘されたとき、必要な情報を事前に整理しておかなかった自分の甘さを痛感しました。

知りたい情報を得る力

現在の業務内容と大学院で学んだ分野とは、接点が少ないため、必要な知識は入社してから覚えている状況です。しかし、知見は、日々の業務や先輩方からの助言、技術資料などを通じて自分の努力次第でいくらでも身に付けることができます。

それよりも、仕事をしていく中で分かってきたのは、明確な意図に基づいたコミュニケーションの大切さです。こちらが知りたい情報を正確に相手に伝え、相手が提示した情報を取捨選択して、知りたい情報を抽出する力といえばいいでしょうか。この力は、知識を覚えるようには身に付かないと感じています。仕事上、不可欠の知見を身に付けるとともに、このコミュニケーション力も磨いていくのが、現在の課題です。

※部署名は取材当時のものです。