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メンテナンス事業分野

物理現象を用いて、地下構造の把握に努める

技術本部 研究開発センター

2013年入社
創造理工学研究科 地球・環境資源理工学専攻 修了

木佐貫 寛

Hiroshi Kisanuki

地下構造を非破壊で調査する

物理探査は弾性波や電磁波などさまざまな物理現象を用いて、地表面から地下の構造を非破壊で調査する技術です。例えば、地盤の振動特性を調べることで建物の耐震設計の際に役立てることができますし、あらかじめ地中の埋設管の位置を調べておくことで、埋設管を傷つけることなく安全に土木工事を進めることができます。こうした多彩な物理探査手法から調査目的に合った方法を選び、ベストな成果を得ることが求められます。

また、物理探査だけで地下の状況がすべて明らかになるというわけではありません。地表面の踏査やボーリング調査をはじめ他の調査結果を有効に活用し総合的に解析することで、詳細な地下構造を推定することができます。つまり、各分野の調査にも間接的に関わることができ、幅広い知識が養われるのです。

初めての地中レーダ探査

約2週間の新人社員研修の後、河川構造物の老朽化が懸念されていたことを背景に、その点検業務の一つ「河川堤防におけるコンクリート護岸背面の空洞調査」を経験しました。全長数10kmに及ぶ調査範囲で、目視点検や打音調査などの点検手法を用いると、膨大な時間がかかり、また変状の見られない護岸における空洞を把握することが困難であると予想されました。

そこで、私たち物理探査の出番です。今回の目的「護岸背面の空洞調査」を達成させるために、地中レーダ探査を実施しました。地中レーダ探査は、空洞調査や埋設管調査、遺跡調査などで用いられている手法で、地下浅部を高い分解能かつ迅速に調査することができます。この現場で用いた地中レーダ探査機器は中心周波数900MHzのアンテナであり、この機器を用いることで小さいもので厚さ数cmの空洞を見つけることができます。

初めての現場は思っていたほどトラブルなく終えることができました。それは現場に行く前に測定機器の使い方、現場の進め方、どのような原理を用いた探査方法なのかということを事前に調べ、わからないことを先輩から教えてもらっていたからだと思います。一方で、現場での作業の段取りや協力会社の方とのコミュニケーションの取り方など、思うように行かない場面もありました。今後、乗り越えなければいけない課題です。

ユーザーとして機器開発に貢献

私たちが現場で使用している物理探査機器は、国内・海外を含めた応用グループ内で開発されたものがほとんどです。自社で機器の開発・販売を行っていることは、同業他社との差別化が図れている点であり、私が入社した理由の一つでもあります。ユーザーとして機器の操作性や「こんなことができたらいいなぁ」といった声を挙げていきたいと思いますし、機器開発の一員として探査精度を向上させるための機器の改良についても関わっていきたいと思っています。

弾性波探査や電気探査、地中レーダ探査など、各探査手法のスペシャリストがそろう応用地質。私も早く一人前となり、機器開発にも精通した物理探査のスペシャリストになることが将来の目標です。