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計測機器のリーディングカンパニーとして、
豊富な経験と先端技術を融合し、
防災・減災技術の発展に貢献する

計測システム事業部

執行役員 事業部長

佐野 康

「計測」を支える機器メーカー部門

地質工学に基づくエンジニアリング事業を展開する応用地質は、設立当初から、地質調査と土質調査のみならず、物理探査など幅広い調査技術を駆使して地質の工学的評価を行うことを目指しました。そして、自分たちの調査に必要な計測機器についても自分たちで開発しようという考えに立ち、機器開発に関する研究を自主的に重ねてきました。

何かを調べる基本は「見て、触って、聞いて」といいますが、地質調査も同様です。さまざまな事象を計測することが「見る、触る、聞く」にあたります。私たちの仕事は計測した情報をいかに分析するのかということです。つまり計測技術は全ての仕事に通ずる根幹であるといえます。ただ、計測をするのはノイズの多い地球という大きな対象のなかの、1000分の1mmという非常に小さな信号をキャッチするなど、ダイナミックレンジの広い分野です。これだけ広範囲の計測は工業計測でも多くありません。そこで、適切な調査をするために最適な計測機器が無いのであれば、調査現場の知見を活かして自主開発をしようという姿勢が醸成されました。計測、調査、診断をワンストップで提供できること。これは、計測機器を自ら開発するメーカー機能を併せ持つ当社の大きな強みの一つと言えます。

IT技術×匠の技

自然を相手にしている以上、常に変化する状況に対応しなければいけません。以前は危険と思われる場所を比較的容易に予測することができたので、地盤の技術者がその場所にセンサーを設置するということが一般的でした。しかし、近年のゲリラ豪雨に代表されるような、局所的かつ突発的な異常が増加する中で、ピンポイントに危険箇所を観測する以前の手法では対応できなくなっています。そこで面的にセンサーを配置し、無線で広域に情報を収集するといったIT技術の活用は必須になっています。

一方、情報の中から異常を抽出するには専門技術者が持つ、観察眼、洞察力といった「匠」の技が不可欠です。面的な調査を拡大していく上で、情報量は以前とは比べ物にならないほど膨大となっています。専門技術者が不足するなか、人工知能(AI)やICTとの連携によって、この「匠」の技をシステム化し、効率的な解析をしていくことが今後の課題といえます。

海外グループ会社の強みを活かし、市場ニーズに合致した製品を開発

1980年代から当社は、海外の地質調査機器メーカーを子会社、あるいは、合弁会社として傘下におさめてきました。例えば、米国には地中レーダのメーカーであるGSSI社、地震計のメーカーであるKINEMETRICS社、磁気計測に強みを持つ物理探査機器メーカーのGEOMETRICS社などがあり、ここで製造している製品は、世界のデファクト機として多くのお客様に愛用されています。

一方で、現在では社会ニーズが多様化しており、専門家に頼らずとも結果が判断できることが求められるようになってきています。上記のようなグループ会社は、高い専門性ゆえに、各々単独では真に市場ニーズに合致した製品が提供し難い事例も多くなってきました。今や計測機器は計測するだけでなく、その場でデータ処理を行ったり、ICTの機能が組み込まれたりと高度化しています。つまり、当社の調査部門はもとより、グループ会社の専門性の高い技術を結集させ、より市場ニーズに合った製品開発を進めることが重要です。また同じ機械でも、国、地域、目的によってアウトプットの形式が異なることが多くあります。コアとなるハードウェアは同じでもソフトウェアによるカスタマイズが必要とされるため、多くの知見を集約する意味でも、今後は海外のグループ会社との連携を強め、国内外の個々の市場に合った展開をより一層推し進めて参ります。

機器開発がハブとなり、人と技術を繋ぐ

高度化した現在のものづくりは機械や電気の設計、ソフトウェア、ファームウェアなどさまざまな要素が絡み、決して単独では成り立ちません。また計測機器開発の仕事の本質は、多くの事業部を技術で下支えすることにあります。つまり個人の専門スキルはもとより、異なる領域の技術者同士、事業部同士を繋げ、ソリューションを生み出すコミュニケーション能力が必要となります。

さらに重要なのは、なぜ開発をするのかという目的、つまり社会やユーザーのニーズを吸い上げることです。幸い私達はメーカーであり、ユーザーでもあります。「操作が複雑」「持ち運びが不便」「どのような現場でも電源を確保したい」など、ユーザーの率直な意見をダイレクトに聞くことができる環境は、当然に計測機器の品質を高めるものです。
当社はものづくりが好きな人にとっては、自分たちが製造した製品がどのように使われているかを具体的に実感できるやり甲斐のある仕事だと思います。自分が手掛けた機器が、防災・減災に繋がり、人々の安心・安全を守る。まさに技術者冥利に尽きるのではないでしょうか。

ものをつくるということは、その製品を使う場があるということです。机の上だけで開発するだけでなく、実際に使用する現場へ行き、使い勝手や精度を自ら検証し、改善を繰り返す。ここに私達の仕事の面白さがあると感じています。当社を志望するみなさんには、人や技術の繋がり、そして応用地質で何を実現したいのかを考えてほしいと思っています。