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2021年04月13日

『World Folio』WEB版に弊社社長インタビュー記事が掲載されました

World FolioWEB版に弊社社長インタビュー記事が掲載されました。今年114日に受けた取材に基づくもので、5月中旬発行の『Newsweek』国際版にも同記事をもとにしたものが掲載される予定です。

載記事はこちら
http://www.theworldfolio.com/interviews/oyo-using-ai-analysis-and-3d-underground-mapping-data-to-predict-and-prevent-natural-disasters/4841/

上記は英語の記事ですので、以下に和訳(抄訳)を掲載いたします。

 

応用地質:AI解析と地盤3次元化技術を活用して、自然災害の予測と予防に取り組む

 日本企業は、労働力の安い国にある同業他社との厳しい価格競争にさらされています。OYOのような企業は、どのように差別化を図ることができるのでしょうか?

 日本企業が韓国や中国の企業と価格競争ができない理由は、土木に対する考え方の違いにあると思います。日本の建設関連会社は、耐久性のあるインフラを整備することに社会的責任があると考えますが、一方で、海外の企業は、契約獲得に重点を置き、より安い価格でのサービス提供に重点を置いてきました。このような考え方の違いが価格差となり、日本企業は、提供するサービスから得られる長期的な価値を得ることが難しくなっています。長期的には、当社が提供するプロジェクトは付加価値が高く、修理やメンテナンスが少なくて済み、結果的にコスト効率が良く、お客様にとって有益なものになると確信しています。
 日本企業が抱えるもう一つの問題は、「自分たちをカテゴライズする」という傾向です。その結果、自社の活動に関して狭すぎるイメージを発信してしまい、ステークホルダーに対して自社の専門分野が限定されていると誤解を与えてしまうことがあります。例えば、当社は、実際には地質学的な調査をベースにした会社であり、仕事の内容も建設関連事業だけではありません。
 当社は、提供するサービス内容を、「インフラ・メンテナンス」「防災・減災」「環境」「資源・エネルギー」という4つのセグメントに分けて説明しています。これにより、海外のお客様のニーズに合わせて、当社の能力や専門性を最大限に説明することが可能となり、海外のお客様との取引も、以前に比べて大幅に増えてきました。

 

 日本では多くのインフラ構造物が老朽化しています。さらに、高齢化に伴う社会問題に対応した新しい社会インフラも必要となります。今後、日本ではどのようなインフラの変化が予想され、その中で御社はどのように貢献していくのでしょうか。

 日本のインフラの老朽化問題については、メンテナンスにフォーカスしています。当社はこれまで、メンテナンス等のための調査機器等を開発し、サービスを提供してきました。社会インフラの維持・管理のためには、その下の地盤を理解することが何よりも重要です。インフラの維持・管理においては、当社の存在と地質学的知見が極めて重要になると考えています。
 労働力の高齢化問題に対しては、新技術の導入と仕事の効率化が必須です。当社は、情報通信技術の活用により効率化を実現する取組みを行っています。その例が、日立製作所と共同でビジネス化を進めている地下埋設物のMAP化サービスです。地中レーダーを用いて道路下の地下埋設物の3Dマップを作成し、そのデータを様々な顧客にオンデマンドで販売していく事業です。これにより、地下埋設管破損事故などが軽減され、様々な事業の生産性向上が期待できます。

 

 国内外を問わず、建設業界ではデジタル技術の導入が遅れていると批判されていますが、御社では、3次元地盤解析システム「GEO-CRE」をはじめ、数々の革新的な技術を開発してきました。この製品について、また、3次元地盤情報技術のリーダーになるための計画について、詳しく教えてください。

 新技術の継続的開発は、当社にとって優先順位の高いものです。当社の路面下空洞探査サービスは、路面下空洞探査車で調査を行った後、AI技術を使って空洞を解析します。これにより、1kmの区間を最速10分で解析することができます。人間が丸一日かけて作業することに比べ、非常に効率的な方法となっています。当社では、これまで手作業に頼っていた方法を自動化しようとしています。
 当社は、地盤データや自然災害リスクの情報など、世界でも有数のデータベースを保有しています。現在、これらの情報をICTInformation and Communications Technology)プラットフォームにデジタル化して保存することを進めており、まもなく最終段階に入ります。当社の目標は、このデータベースを他産業からもアクセス・利用できるオープンなプラットフォームにすることです。当社は、このデータベースを、将来のビジネス展開の新たな手段と考えています。
 建設業界ではBIMBuilding Information Modelling)化が進んでおり、地下のデータを3次元で表示することが必要になっています。3次元化することで、従来は専門家しか理解できなかった調査データを専門家以外でも理解できるようになり、作業効率が格段に向上します。また、当社は、bSIbuilding SMART International)に参画して、新たな国際規格の策定づくりにも取り組んでいます。当社の技術は、世界で最も複雑な地質環境のひとつである日本で培われたものです。日本の地質環境は、非常に複雑に入り組んでいます。このような複雑な環境下で開発された地盤調査技術は、当社の競争力の一つであり、そのノウハウを海外展開することができると考えています。

 

 海外展開が成功したプロジェクトについて、教えてください。

 日本と同様、東ヨーロッパでも地すべりによる災害が多発しています。当社は、アゼルバイジャン共和国の防災対策事業に関わっており、当社の技術やノウハウが、彼らの防災対策事業にも大いに価値をもたらすことが分かりました。当社の地すべり対策の技術サービスや、防災IoTセンサによるアラート通知システムが現地でも数多く採用され、高い信頼を得ています。

 

 御社は、1980年に最初の海外子会社をテキサス州ヒューストンに設立しました。その後、シンガポール、イギリス、フランスなどにも進出されています。御社の国際戦略について、もう少し教えてください。また、今後どのような分野に進出していきたいとお考えですか?

 当社の国際戦略は機会があればどこにでも進出するというシンプルなものです。現在、アメリカ、イギリス、シンガポールにグループ会社があり、フランスの会社の株式も保有しています。過去には、地震計や地中レーダーの機器製造会社のM&Aも行いました。GSSI社はその一例です。現在、メンテナンス分野でのサービス拡大に注力する観点から、2019年にはシンガポールの企業を買収しました。同社のネットワーク活用により、アジア諸国でのビジネス拡大を目指しています。M&Aは、当社の拡大戦略の柱の一つです。

 

 2020年は、”長期経営ビジョン(OYO 2020)と中期経営計画(OYO Jump 18)”の最終年でした。その戦略の一環として、4つの事業セグメントでOYOブランドを確立することが目標に掲げられていました。今後の展望として、次の中期経営計画ではどのような目標を掲げているのでしょうか。

 「OYO Jump18」は、「OYO 2020」の下での最後の中期経営計画でした。残念ながら、COVID-19のパンデミックもあり、目標を達成することができませんでした。しかし、4つの事業を確立することに成功しました。また、地盤3次元化技術の開発もできました。今後は、新中期経営計画で設定した数値目標を着実に達成することを目指します。
 かつて当社グループでは、非常に高精度な地震計を製造・販売し、グループ全体収益の15%を占めたこともありました。しかし、単に製品の製造・販売するだけでは、市場競争には勝てません。今後は、機器を製造・販売する側から、データを使ったサービスを提供する側になることを目指して行きます。引き続き、データベースのサービスについて外部にアピールしていきます。

 

 御社は、東京湾アクアラインや関西空港の建設など、大きなプロジェクトを手がけてきました。振り返ってみて、最も誇りに思っているプロジェクトは何ですか?

 本当にたくさんのプロジェクトがありますが、あえて一つ挙げるとすれば、東日本大震災への貢献です。未曾有の事態にどのように対処したかは、当社の大きな誇りとなっています。さまざまな活動を行いましたが、中でも災害廃棄物処理の分野では大きな成果を上げることができました。また、震災後は、5年間にわたって現地に復興支援事業の拠点を設置し、被災地の復興を支援しました。原発の現場において、懸命に復旧事業に従事した社員もいます。当社の東日本大震災関係の貢献は本当にたくさんあり、それは、当社にとって非常に大きな意味を持っています。私は、当社の社員が自然災害の被災地を支援することが自分たちの使命だと感じていることを誇りに思っています。
 企業としては、自然との共存、環境との調和が非常に重要であると考えています。調和を図るためには、自然の仕組みを理解し、よりスマートな生活を送るための技術を開発しなければなりません。当社は、社員の努力を通して、この目標を現実のものにしていきたいと思っています。