空中探査
空中探査で何ができる?
空中探査は空から地盤を調べる方法です。有人もしくは無人のヘリコプターに物理探査機器を搭載し、地盤から発せられる物理現象を受信します。その結果を解析することで地盤の状態がわかります。人が立ち入ることができない危険な場所でも調査ができます。
空中探査は何に役立つ?
(1)放射線量、土壌汚染などの環境調査
(2)地すべりや斜面崩壊などの斜面防災調査
(3)火山活動やそれに伴う土砂災害などの火山防災調査
(4)断層の位置などを調査する地震防災調査
(5)道路やトンネルのルート選定、ダムサイト、発電所、処分場などの建設基盤調査
(6)温泉・地下水・地熱資源や金属鉱物などの資源調査
OYO空中地下探査システム
OYO空中地下探査システムは、空中から複数の物理探査(空中電磁法、空中磁気法、空中放射能法)を行うことにより、広域の表層から地下深部までの地質構造を、短時間に、さまざまなデータを用いて精度良く、低い価格で(単位距離当たり単価比較)調査することが出来る技術です。
国土交通省NETIS登録
技術名称:OYO空中地下探査システム
登録番号:TH-020001-A
- 空中放射能探査法
空中放射能探査は放射線検出器をヘリコプターに搭載し、地盤から放射される自然放射線を測定することにより、地表における地盤の種別を面的に区分する。地盤から放射される主な放射線は、カリウム、トリウム、ウランの3種類に由来するものがある。したがって、放射線強度は地層を構成する岩石に含まれるカリウム、トリウム、ウランの量に依存し、これらの元素の含有量は岩石の種類によって異なっている。それぞれの岩石中の総放射線強度は岩種により違いがあり、それらによって調査地の構成地質が推定できる。 - 空中電磁探査法
周波数が異なる数種類の電磁波送受信コイル対を曳航し、地盤に電磁波を送受信しながら地盤の電磁応答の強度を測定する。ヘリコプターで曳航するバードに内蔵している送信コイルに交流電流を流すことにより発生する磁場(一次磁場)が地中の電導体を通過する時、その磁場を打ち消すように直交する方向に閉ル-プの形で電導体中を流れる渦電流が発生し、二次磁場が誘起され、この二次磁場をバード内の受信コイルによって測定することによって地盤の比抵抗分布を知ることができる。 - 空中磁気探査法
空中磁気探査では磁気センサーを収納したバードを曳航し、地盤が持つ磁気から形成される磁場を測定することにより地表および地下の磁性構造を推定し、地盤の種別を面的もしくは立体的に区分する。岩石には、それに含まれる磁性鉱物(磁鉄鉱、磁硫鉄鉱等)の量に応じて磁性を有している。それは地球が磁場を有するため、その磁場内におかれた岩石はその磁性に応じた強さに磁化されるためである。
OYOミニボーンシステム
無人ヘリコプターを用いて空中から地下の比抵抗を測定し、地質構造を推定する技術です。本技術の活用により、表層から地下深部までの地質構造を、簡便に迅速・低コストで調査出来ます。
国土交通省NETIS登録
技術名称:無人ヘリコプター空中電磁探査法(ミニボーン)
登録番号:KT-060050-A
総合空中探査システム
総合空中探査システム(ISAA)は、電力中央研究所、北海道大学、京都大学、九州大学、応用地質株式会社、株式会社セレスをメンバーとする研究グループが、平成15年度から3ヵ年で実施した文部科学省産学官連携イノベーション創出事業費補助金(独創的革新技術開発研究提案公募制度)による「総合空中探査システムを用いた大規模災害の防災技術に関する研究」の成果です。
国土交通省NETIS登録
技術名称:総合空中探査システム
登録番号:KT-070091-A
- 空中電磁探査システム(GREATEM)
地上から大きな電流を流し、空中で捉えた地下深部の情報を解析することにより、空中物理探査では初めて地下深部(最大1000m程度)の探査を可能とした。 - 空中磁気探査システム(デュアルバードシステム)
高精度磁場センサーを2個同時に曳航して、高度差のあるデータを同時に測定することにより、磁気異常を誘起する磁性岩体の深度の違いを推定することが出来る。 - 空中放射能探査システム
放射能探査の精度は放射線検出器の大きさによる。探査に使用する検出器は大型のヨウ化ナトリウム結晶で、大地から放射される自然放射線(ガンマ線)を高精度で測定することができる。 - 空中熱赤外映像探査システム
空中放射能探査機器搭載装置にサーモトレーサを装着し、撮影飛行を行う。同時に可視画像の撮影を行い、撮影画像の位置を確認する。撮影画像は、飛行中は連続的に撮影される。撮影のスキャンフレームタイムは、60分の1秒である。
空中三成分磁気探査
ヘリコプターを用いて空中から地磁気3成分を測定し、得られる三成分磁気異常から地下の磁化構造を推定する探査法です。従来の全磁力磁気探査では磁化の方向がわからないため全磁力の誤差を評価できませんでしたが、三成分磁気測定を実施することにより、正確に地下の磁気構造を推定することができます。
空中三成分磁気探査は、東海大学客員教授伊勢崎修好先生が技術開発しました。
関連資料
地磁気全磁力異常の投影誤差と地磁気3 成分異常の重要性(Isezaki,2009)
空中重力気探査

ヘリコプターを用いることにより、より低空で低速での飛行が行えるようになり、重力の空間変化を減衰させることなく測定ができるようになりました。これにより、日本のような複雑な地形、地質でも、陸域から海域まで、高密度・高分解能で測定データを得ることが可能となりました。重力探査により得られる重力異常分布は、主に対象地域(およびその近傍)の地殻内の密度の変化を反映しており、岩石の分布(地質構造)を解明するのに有用な情報です。特に、広域での地質構造解析には有効であることがわかっています。
ヘリコプター空中重力探査は東大名誉教授 瀬川爾朗先生が技術開発しました。
関連資料
航空重力測定の発展史~最新の技術とその応用(Segawa,2006)
航空重力測定の発展史~2000年以降の技術と動向(Segawa,2008)
空中探査関連資料
空中探査関連資料が閲覧できます。
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2002 応用地質技術年報 OYO 空中地下探査システムの地すべり調査への適用 (1,081KB)
2004 応用地質技術年報 斜面災害危険度評価のためのリモートセンシング技術の利用 (3,720KB)
2006 地盤工学会 新しい空中物理探査技術の紹介(2,243KB)
2007 物理探査学会秋 空中物理探査を用いた深層崩壊危険箇所の抽出手法の検討(3,600KB)
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